Autonomous DatabaseでのOracle Javaの使用

Autonomous Databaseは、Oracle JVMをサポートしています。Oracle JVMは、Pure Javaアプリケーションを実行する標準的なJava互換環境である。

Oracle JVMには、標準のJLSおよびJVM仕様との互換性があります。標準のJavaバイナリ形式および標準Java APIをサポートしています。また、Oracle Databaseは、実行時の動的クラス・ロードなど、標準のJava言語のセマンティクスに準拠しています。

Oracle Javaの詳細は、Oracle DatabaseでのJavaの使用についてを参照してください。

Oracle Javaの有効化

DBMS_CLOUD_ADMIN.ENABLE_FEATUREを使用して、Autonomous DatabaseでOracle Javaを有効にします。

  1. DBMS_CLOUD_ADMIN.ENABLE_FEATUREを実行します。
    BEGIN
       DBMS_CLOUD_ADMIN.ENABLE_FEATURE(
           feature_name => 'JAVAVM' );
    END;
    /

    これにより、Autonomous DatabaseインスタンスにOracle Javaをインストールするリクエストが開始されます。

    詳細は、ENABLE_FEATUREプロシージャを参照してください。

  2. Autonomous Databaseインスタンスを再起動します。

    詳細は「Autonomous Databaseの再起動」を参照してください。

Autonomous Databaseインスタンスを再起動すると、データベースの起動後しばらくの間、Javaのインストールが続行されます。「Oracle Javaバージョンの確認」を参照して、Oracle JVMが有効になっており、インストールが完了していることを確認します。

Oracle Javaバージョンの確認

Autonomous DatabaseインスタンスのOracle Javaの詳細は、Oracle Javaのバージョンおよびコンポーネント・レジストリを確認できます。

  1. Oracle Javaのコンポーネント・レジストリのステータスおよびバージョンを確認します。
    SELECT status, version FROM DBA_REGISTRY
       WHERE comp_id = 'JAVAVM';
    
    STATUS VERSION
    ------ ---------- 
    VALID  19.0.0.0.0 

    Oracle Javaがインストールされていない場合、この問合せでは行が表示されません。

    Oracle Javaがロードされている場合、この問合せにはステータスLOADINGが表示されます。たとえば:

    STATUS  VERSION 
    ------- ------- 
    LOADING null    
  2. Oracle Java JDKのバージョンを確認します。
    SELECT dbms_java.get_jdk_version FROM DUAL;
    
    GET_JDK_VERSION 
    --------------- 
    1.8.0_411       

    Oracle Javaがインストールされていない場合、この問合せはエラー・メッセージを表示します。

JavaクラスおよびJARファイルのAutonomous Databaseへのロード

クライアント側のloadjavaオプションを使用して、JavaクラスおよびJARファイルをAutonomous Databaseインスタンス上のOracle JVMにロードできます。

クライアント側の loadjavaオプションは次のようにサポートされます。

  1. JDKによってJARファイルが開きます。
  2. クライアント側は、Autonomous Databaseとの通信チャネルを開きます。
  3. Javaコードは、ロードのためにAutonomous Databaseで実行されているOracle JVMに送信されます。

このプロセスは、SQLコードから動的Javaストアド・プロシージャを作成するのと似ていますが、ファイル・アクセスは行われませんが、コードが作成されます。

次の点に注意してください。

  • ロードするJavaコードは、オペレーティング・システムまたはネットワーク・コールを起動できません。

  • プロシージャdbms_java.loadjavaへのコールであるサーバー側loadjavaの使用はサポートされていません。プロシージャdbms_java.loadjavaは、Oracle JVMが実行されているデータベース・サーバーのファイル・システムにアクセスします。これはAutonomous Databaseでは許可されず、Javaアプリケーション内からのプロシージャdbms_java.loadjavaへのコールはサポートされていません。

Autonomous DatabaseでのOracle Javaに関するノート

Autonomous DatabaseでOracle Javaを使用するためのノートを提供します。

  • Oracle Javaは、Autonomous Databaseインスタンスで有効にした後は無効にできません。

  • Autonomous Databaseは、Autonomous Databaseの通常のメンテナンス・ウィンドウ中に、必要に応じてOracle Javaパッチ適用を実行します。

    Oracle Javaのパッチ適用中は、Javaを使用できず、次のようなエラーが発生する可能性があります。

    ERROR at line 1:
    ORA-29548: Java system class reported: release of Java system classes in the
    database (19.0.0.0.220118 1.8) does not match that of the oracle executable
    (19.0.0.0.220419 1.8).

    メンテナンス・ウィンドウ中に、Javaパッチ適用フェーズがアクティブな場合、Javaセッション・コールに対するレスポンスがないか、ORA-29548エラーが表示されます。メンテナンス・ウィンドウが完了すると、Javaの使用状況がリストアされます。

    イベントNewMaintenanceScheduleおよびScheduledMaintenanceWarningを使用して、Oracle Javaパッチ適用の通知を受け取ることができます。詳細は「Autonomous Databaseの情報イベント」を参照してください。

    詳細は、「スケジュール済メンテナンスとパッチ適用について」を参照してください。