X8M、X9MおよびX11MスケーラブルExadataインフラストラクチャの概要

Oracle Cloud InfrastructureのスケーラブルなX8M、X9MおよびX11M Exadataクラウド・インフラストラクチャ・モデルを使用すると、プロビジョニング後にデータベースおよびストレージ・サーバーを追加し、容量のニーズに一致するシステムを作成できます。

Exadata Cloud Infrastructureリソース・モデル

Exadata Cloud Infrastructureインスタンスは、クラウドExadataインフラストラクチャ・リソースとクラウドVMクラスタ・リソースの2つのリソースを使用するインフラストラクチャ・モデルを使用してプロビジョニングされます。

クラウドExadataインフラストラクチャ・リソース

インフラストラクチャ・リソースは、最上位(親)リソースです。

インフラストラクチャ・レベルで、データベース・サーバーとストレージ・サーバーの数を制御します。また、Exadataシステム・メンテナンス・スケジュールもExadataインフラストラクチャ・レベルで制御します。このリソースは、CreateCloudExadataInfrastructure APIを使用して作成されます。

X8MまたはX9MクラウドExadataインフラストラクチャ・リソースのスケーリングの詳細は、Exadata X8MおよびX9Mコンピュートおよびストレージのスケーリングを参照してください。
ノート

インフラストラクチャ・リソースにストレージ・サーバーまたはデータベース・サーバーを追加した後、新しい容量を利用するためにそれらをシステムのVMクラスタに追加する必要があります。

クラウドVMクラスタ・リソース

VMクラスタはインフラストラクチャ・リソースの子リソースです。

VMクラスタ・リソースは、Exadataクラウド・インフラストラクチャ・リソースとOracle Databaseの間のリンクを提供します。ネットワーキング、OCPU数、IORMおよびOracle Grid Infrastructureは、VMクラスタ・レベルで構成および管理されます。このリソースは、CreateCloudVmCluster APIを使用して作成されます。

使用可能なストレージ・サーバーまたはデータベース・サーバーのクラウドVMクラスタへの追加の詳細は、クラウドVMクラスタにデータベース・サーバーまたはストレージ・サーバーの容量を追加するにはを参照してください。VMクラスタに容量を追加する前に、サーバーをインフラストラクチャ・リソースに追加する必要があります。

マルチVM対応インフラストラクチャは、単一のインフラストラクチャで複数のVMクラスタをサポートします

マルチVM対応インフラストラクチャ以外のExadata Cloud Infrastructureインスタンスは、単一のクラウドVMクラスタの作成のみをサポートしています。

追加のExadata Cloud Infrastructureインスタンス・リソース

新しいExadataリソース・モデルには、データベース、バックアップ、Data Guardアソシエーション、作業リクエスト、データベース・ホームおよびサーバー・ノードが含まれます。

ノート

データベース・サーバー・ノード(仮想マシンとも呼ばれる)のデータベース・サーバー・ファイル・システムは、X8M世代のハードウェアで変わりました。X8Mデータベース・サーバー・ノード・ファイル・システムの詳細は、X8M、X9MおよびX11M仮想マシン・ファイル・システム構造の重要なファイル・システムおよびサイズを参照してください。

X8M、X9MおよびX11M仮想マシン・ファイル・システム構造の重要なファイル・システムおよびサイズ

表4-4 X8MおよびX9M仮想マシン・ファイル・システム構造の重要なファイル・システムおよびデフォルト・サイズ

ファイルシステム・マウント サイズ 構成

/

15GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/u01

20GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/u01/../grid

50GB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/u02

60 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増減できます。

/acfs01

100GB

サイズを変更するには、Oracle Supportに連絡してください。

/boot

509MB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/crashfiles

20GB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/home

4GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var

5 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var/log

18 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var/log/audit

3GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/tmp

3GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

表4-5 X11M仮想マシン・ファイル・システム構造の重要なファイル・システムとデフォルト・サイズ

ファイルシステム・マウント サイズ 構成

/

15GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/u01

20GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/u01/../grid

50GB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/u02

60 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増減できます。

/acfs01

100GB

サイズを変更するには、Oracle Supportに連絡してください。

/boot

412 MB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/crashfiles

20GB

ファイル・システムはサイズ変更できません。

/home

4GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var

5 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var/log

18 GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/var/log/audit

3GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

/tmp

3GB

最大サポート・サイズ900 GB。

ファイル・システム・サイズは増やすことのみ可能です。

新しいExadata Cloud Infrastructureリソース・モデル

Exadata Cloud Infrastructureインスタンスは、DBシステム・リソースにかわる新しいインフラストラクチャ・リソース・モデルでのみプロビジョニングできるようになりました。

新しいモデルには、クラウドExadataインフラストラクチャ・リソースとクラウドVMクラスタ・リソースの2つのリソースがあります。

X8MおよびX9Mシステム・モデルは、新しいリソース・モデルのみと互換性があります。新しいX7およびX8システムをプロビジョニングする場合、後でインスタンスを新しいリソース・モデルに切り替える必要がないように、新しいリソース・モデルを使用することをお薦めします。

ノート

2021年5月15日以降、古いDBシステム・リソース・モデル/APIで新しいシステムをプロビジョニングすることはできません。既存のシステムでの古いDBシステム・リソース・モデル/APIのサポートは、2021年1月15日に終了します。この日付以降、古いAPIは機能しなくなり、使用可能な唯一のアクションは、DBシステムの詳細をリストし、新しいAPIへの切替えを実行することです。Exadata Cloud Infrastructureインスタンスをできるだけ早く新しいリソース・モデルAPIに移行することをお薦めします。新しいリソース・モデルへの変換では、システム・ダウンタイムは発生しません。